フィットネスかわら版

基礎体力の重要性

何年にも渡ってトレーニングを続けているにも関わらず、一向に効果が現れてこないという人は大勢います。
このような状態に陥ってしまっている方は基礎体力が充分に構築できていない人に多くみられます。
基礎体力は全ての根幹となり、これがあるからこそ趣味やリクリエーションなどを余力を持って営み、楽しむことができるのです。
スポーツの分野においても基礎体力があるかどうかというのはとても重要な要素になります。

基礎体力という土台があるからこそ技術力や戦略が活かされるのです。
基礎体力がしっかりと構築されていないスポーツ選手がどんなに技術力を磨く練習をしようと意味をなさないのです。
今回のかわら版ではこの基礎体力という概念についてお話しをしていきたいと思います。
人間が持っている体力を大きく2つに分類した場合、行動体力と防衛体力の2種類に分けることができます。
行動体力とは文字通り、積極的に活動していくために必要な能力のことです。
更に行動体力は『形態』と『機能』の2つに分けることができます。
『形態』は活動するための身体、つまり体格のことです。機能とは行動を起こすための能力のことで、持久力、筋力、柔軟性といった行動を調節する能力のことをいいます 。
一方、防衛体力とはストレスなどに耐え、生命を維持していくための身体の防衛能力をいいます。
これは単に抵抗力と呼ばれることもあります。(図1.参照)

様々な体力

趣味やリクリエーション活動を楽しんだり、スポーツで良い成績を上げたいと思うのであれば、まずは行動体力の1つである全身持久力が必要となります。
これは単にスタミナと呼ばれることもあり『全身運動を長く続けられる運動能力』のことです。
全身持久力が少なければ何をするにしても息があがってしまい、日常生活そのものにも支障がでてきてしまいます。(ましてやスポーツを行うことなど到底無理です)
次に大切な体力は柔軟性です。筋肉の柔軟性があればそれだけ関節の可動域が広く、大きな動きができるのでケガを負うリスクも少なくなりますし、筋力発揮にもいい影響がでてきます。
次に必要な体力は筋持久力、筋力です。
筋持久力は筋肉の収縮運動がどれくらい持続的に行えるかという運動能力です。
この能力がなければ足や手などの全身の骨格筋を動かし続けるということが困難になってしまいます。
筋力は骨格筋が持っている力の強さのことです。(体力は他にも色いろありますが、今回のかわら版では割愛させていただきます)

体力ピラミッドとは?

基礎体力の概念を説明するときによく用いられる用語で『体力ピラミッド』(パフォーマンス・ピラミッドともいう)という言葉があります。
これはアリゾナ大学のリチャード博士が提唱した概念なのですが、要はスポーツに必要な要素をピラミッドの石積みに見立て説明したものです。まずは図2をみてください。

体力ピラミッドピラミッドを建設するときに一番下の土台には大きく安定した石を置きます。
この土台がしっかりしていればしているほどその上に石をたくさん積み上げることができるのです。
もし、土台がぐらついていれば石を高く積み上げることはできません。
それどころか土台ごとピラミッドが崩壊してしまう危険性もあるのです。
この土台に相当するのが全身持久力、柔軟性なのです。
図2を見ると日常生活という大地に一番密接しているのが解かると思います。
その上に筋持久力、筋力などといった他の体力要素が連なっています。
ここで特筆したいのはピラミッドの大きさは土台の広さに比例するということです。
つまり、土台になっている全身持久力や柔軟性が高いほど、上に築く筋持久力や筋力の能力は大きくなる可能性があるのです。ここで一つ例をあげてみましょう。
一般にスイミングスクールなどでは受講者に対して泳ぎ方を教えると思います。(あ、当たり前ですね...)
しかし、もしその受講者の方の全身持久力が極端に低かったとしたら、いったいどういうことが起こってしまうでしょうか?
おそらく息があがってしまい、練習どころではなくなってしまうはずです。
もう一度、図2を参照してください。
全身持久力・柔軟性という土台に筋持久力・筋力、そしてプラクティスがあります。
プラクティスは日本語で練習という意味があります。
察しの良い方ならもうお気づきだと思いますが、この方の場合、基礎体力があまりにも少ないので練習どころではなくなってしまうのです。(この方の場合、図2のグレーのピラミッドしか築くことしかできないのです)
繰り返し述べますが、体力ピラミッドの大きさは土台の広さに比例するのです。
このことから、この方の場合は技術的な練習を行う以前に全身持久力や柔軟性を養うトレーニングを充分に行うべきなのです。

スポーツ選手やスポーツ愛好家に告ぐ、もう一度、原点に立ち戻ろう!

多くのスポーツ選手やスポーツ愛好家はプラクティス(練習)を重視し、多くの時間をそれに費やします。
また、『○○選手が○○トレーニングで良い成績を収めたから自分も』と、すぐに飛びつきたがる人も大勢います。
気持ちは解からなくもないですが、それ以前にもっとやらなければならないことがあるのではないでしょうか?
本当にあなたは基礎体力を充分に養えたのですか?
体(体格)は充分完成しているのですか?姿勢は?(アライメント)この質問に対し、一つでも『はい』と、きっぱり答えられないスポーツ選手やスポーツ愛好家の方がいたとしたら、もう一度、自分のトレーニング方法を見つめ直した方が良いと思います。
冒頭で述べたように、基礎体力がしっかりと構築されていない人が技術力を磨く練習をしても何の意味をなさないのですから。

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当サイトの編集長の佐藤です。
フィットネスクラブ、体育施設、大学などでトレーナーとして18年間活動してましたが、約8年前に現在の会社に就職し、現在は都内にある接骨院でカイロプラクターとして働いています。
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