カゼ(上気道感染症)の感染と体内免疫力との関係
抗原となる物質が人間の体内に侵入すると人体はこれに対応してリンパ球(白血球の一種)などの抗体を身体につくろうと働きます。
これにより、再び、同じ抗原が侵入したとしても、この抗体が抗原と結合して抗原を無害なものへと変換させてしまうのです。
このような生体の防衛メカニズムを俗に免疫(めんえき)といいます。
この免疫は大きく非特異的免疫(一次的免疫)と特異的免疫(二次的免疫)の2種類に分類することができ、非特異的免疫(ひ-とくいてきめんえき)は不特定の細菌やウイルスに対する抵抗力のことであり、感染したら即座に対応する免疫能力のことです。
世の中には風邪をひきやすい人とひきにくい人がいますが、この差は非特異的免疫の個人差によるものだと言われています。
一方、特異的免疫(とくいてきめんえき)とはある特定の細菌やウイルスに対する抵抗する能力のことで、感染してから抵抗力を発揮するというものです。
例をあげると、一度、麻疹(はしか)にかかると二度とかからなくなりますがこれは特異的免疫の影響があるからです。
これらの免疫の能力は運動強度や運動量などによっても変化をきたしますが、運動を行うと一過性にこの免疫の能力は高まります。
その後、免疫が高まった状態が運動終了してからも2時間あまり続きますが、更に時間が経過すると免疫能力は一時的に低下していきます。
その後、約20~24時間ほどで元の状態にまで回復します。
このように24時間以内に免疫が回復するような運動を定期的に実施していればしだいに免疫能力は高まって行きます。
しかし、運動強度や運動量が極端に多かったりすると、免疫能力そのものが低下してしまったり、免疫能力が回復するまでの時間もかかるようになってしまいます。
その結果、細菌感染やウイルスなどに侵されるしまう可能性が高くなってしまうのです。
外出先から帰ってきて、すぐに手を洗い、うがいもまめにしているにも関わらず、すぐ風邪をひいてしまう、治りが遅いという人は一度『オーバーワークではないか?』『運動強度や運動量が多すぎるのでは?』と疑う必要があります。
それでは免疫を高める量、運動強度、頻度はどれくらいが適当なのかというと、残念ながら免疫に関する研究自体がまだまだ発展段階にあるために具体的な数値で表すことはできません。
ただ、1つ言えることは何事もほどほどに『過ぎたるは及ばざるがごとし』だということです。