【Q&A】腰痛気味なのですが、どのような筋トレを行うのがよい?腰痛体操のやり方も解説

Q.腰痛気味なのですが、どのような筋トレを行うのがよいのでしょうか?

まず大前提として、腰痛は発生原因によって適した対処方法が大きく異なります。自己流の筋トレでかえって悪化させてしまうこともあるため、原因の見極めがとても重要です。腰痛の原因は、大きく次のように分けられます。

例えば、筋肉のバランスが崩れて発生するもの(胸椎後弯症や腰椎前弯症など姿勢に関係するもの)、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの構造的な疾患によるもの、突発的な事故・外傷によるもの、先天的なもの、などがあげられます。このうち、先天的なものや突発的な事故によるもの、また強いしびれや脚の脱力を伴うものは、自己判断で筋トレを行わず、医師の診断と指導のもとでリハビリを行わなければなりません。

もし、あなたが『筋肉のバランスが崩れることによる腰痛』を起こしているのであれば、ウエイトトレーニングが有効な場合もありますが、最初は自重(自分の体重)を用いて行う腰痛体操程度から始めたほうが良いでしょう。

腰痛体操にもいろいろな種類がありますが、腰椎の前弯(反り腰)が関係する腰痛には、骨盤を後ろに傾けて腰の反りをゆるめる「ウィリアムズ体操」の骨盤傾斜運動(ペルビックチルト)やブリッジングがよく用いられます。腹筋やお尻の筋肉を鍛え、硬くなった筋肉をストレッチすることで、骨盤の傾きを整えていく考え方です。

ただし、ここでとても重要な注意点があります。ウィリアムズ体操のように腰を丸める(屈曲する)動きは、腰椎椎間板ヘルニアの方が行うと、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。腰痛体操は「どの腰痛にも効く万能法」ではなく、原因によって合う・合うがはっきり分かれます。自分の腰痛のタイプがわからないまま行うのは避け、整形外科などで原因を確認してから取り組むのが安全です。また、起床直後や午前中は椎間板に水分が多く傷つきやすいとされるため、腰を丸める体操はこの時間帯を避けるとよいでしょう。

それと、腰の筋肉群は日常での使用頻度がとても高い部分なので、あまりやり過ぎない方が良いと思います。痛みを我慢してまで行うのは禁物です。一般に、しっかり追い込んだ(オールアウトに近い)場合は、回復のために中4日ほど空けた方が良いとされています。「少しずつ・無理なく・継続」が腰痛改善の基本です。痛みが強い、しびれがある、安静にしても改善しない場合は、運動より先に医療機関を受診してください。

Q.腰痛体操の行い方について教えてください。

腰痛体操には様々な種類がありますが、今回はその中でも比較的安全に行える『ペルビックチルト(骨盤傾斜運動)』を紹介します。腰の反りをゆるめ、腹筋とお尻の筋肉を意識的に使う、おだやかな運動です。

やり方は次のとおりです。まず仰向けになり、膝を直角くらいに曲げて立てます。片方の手の平を腰(床と腰のすき間)に滑り込ませ、もう片方の手をお腹に置きます。リラックスして5秒間おいたあと、腰で手の平を床に押しつけるように、骨盤を後ろに傾けて5秒間キープします。このとき、お腹をへこませながら、息を吐く腹式呼吸で行うのがポイントです。

この動作を6〜7セット繰り返します。慣れてきたら、キープ時間を5秒から3秒、3秒から1秒へと短くしてリズミカルに行い、腹筋への刺激を高めていきます。動作中に腰や脚に痛み・しびれが出る場合は、すぐに中止してください。反動をつけず、ゆっくり丁寧に行うことが大切です。1日に何度も無理に行うのではなく、体調を見ながら少しずつ習慣にしていきましょう。

なお、腰を反らす動きで楽になるタイプの腰痛(椎間板ヘルニアなど)の方には、ウィリアムズ体操とは逆に背中を反らす「マッケンジー体操」が向いている場合もあります。どちらが自分に合うかは腰痛の原因によって異なるため、迷ったときは整形外科や理学療法士など専門家の指導を受けることをおすすめします。

まとめ

腰痛気味のときの筋トレは、まず原因を見極めることが第一です。筋肉のバランスによる腰痛なら、いきなりウエイトを使わず、自重の腰痛体操(骨盤傾斜運動など)から始めましょう。ただし腰を丸める体操は椎間板ヘルニアでは悪化することがあり、原因によって合う体操は異なります。痛みやしびれが強い、安静でも改善しない場合は、運動より先に整形外科を受診してください。無理せず継続するのが改善への近道です。

参考文献・出典

※本記事は一般的な健康情報であり、診断・治療に代わるものではありません。腰の痛みやしびれが続く場合、強い場合は、自己判断で運動を行わず医療機関を受診してください。

編集長