基礎代謝を上げて太りにくく痩せやすいカラダをつくろう!原因と方法を解説

「若い頃はどれだけ食べても太らなかったのに、年齢を重ねるにつれて、食べる量は変わっていないのに体重がどんどん増えていく…」。そんな経験はありませんか?これは主に、基礎代謝の低下が原因と考えられます。それでは、そもそも「基礎代謝」とは何なのでしょうか?この記事で、基礎代謝を上げて太りにくく痩せやすい体をつくる方法を解説します。

基礎代謝とは?

基礎代謝とは『生きていくうえで必要不可欠なエネルギーのこと。まったく体を動かさず寝ている間でも、呼吸をしたり心臓を動かしたり体温を保ったりと、生命維持のために使われる必要最低限のエネルギー』を指します。

私たちが1日に消費するエネルギーは、大きく「基礎代謝」「活動代謝(体を動かして消費)」「食事誘発性熱産生(食べ物を消化する際に消費)」の3つに分けられます。このうち基礎代謝は総消費エネルギーの約6割を占める、最も大きな部分です。つまり、基礎代謝が高いほど消費エネルギーが大きく、痩せやすい体ということになります。

逆に基礎代謝が低下すると、同じ量を食べても、基礎代謝の高い人に比べてエネルギーが消費されにくく、太りやすく・痩せにくくなってしまいます。そして一般に、基礎代謝は年齢を重ねるごとに低下していきます。例えば厚生労働省の資料では、体重70kgの男性の基礎代謝の推定値は20歳代で約1,680kcal、50歳代で約1,505kcalと、1日でおよそ175kcalの差があるとされています。この積み重ねが「中年太り」の一因です。だからこそ、基礎代謝を保つ・高めることは、ダイエットや体型維持に欠かせないのです。

基礎代謝が低下する主な原因は?

基礎代謝が低下する要因には、どんなものがあるでしょうか。

最大の要因は、加齢に伴う筋肉など「除脂肪量」の低下です。年を取ると筋肉量が減りやすく、それが基礎代謝の低下に直結します。そして、この筋肉量の低下に拍車をかけるのが、運動不足と極端な食事制限です。運動不足に加えて、極端に食事を減らすダイエットをすると、体はエネルギー不足を補うために筋肉を分解してしまい、筋肉量が落ちて基礎代謝が下がります。すると、かえって脂肪をため込みやすい体になってしまう——これが、無理なダイエットがリバウンドを招く大きな理由です。

もう一つ注意したいのが、栄養バランスの偏りです。ごはん・麺類・パンなどの炭水化物(糖質)に偏った食生活を続け、代謝に必要なたんぱく質やビタミン・ミネラルが不足すると、エネルギーをうまく使えず、脂肪として蓄積されやすくなります。なお、「炭水化物は脂肪そのものより速く脂肪になる」と言われることがありますが、これは正確ではありません。摂った糖質は、まず筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられ、消費しきれずに余ったエネルギーが体脂肪に変換されます。つまり問題は「炭水化物そのもの」ではなく、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る(食べ過ぎ)ことです。糖質も体に必要な栄養素なので、極端に抜くのではなく、量と質(精製度の低いものを選ぶ)を整えるのが正解です。

それでは、基礎代謝を上げるにはどうすればよいのでしょうか?

基礎代謝を高めるなら、筋肉量を増やそう!

基礎代謝を高める方法として効果的なのが、筋力トレーニングで筋肉量を維持・増加させることです。一般に筋肉量が多い人ほど基礎代謝が高い傾向があり、加齢で減りがちな筋肉を保つことは、太りにくい体づくりの土台になります。ただし、「筋肉を増やせば代謝が劇的に上がる」というほど即効性は大きくないので、過度な期待はせず、筋肉の減少を防ぎ、長期的に痩せやすい体をつくる、という意識で続けるのが現実的です。スクワットなど大きな筋肉を使う種目が効率的です。

あわせて、食事の工夫も大切です。鍵になるのが、食べ物を消化する際に消費される「食事誘発性熱産生(DIT)」です。これを高めるポイントがいくつかあります。

① たんぱく質を十分に摂る
たんぱく質は、糖質や脂質に比べて、消化・吸収の際に消費されるエネルギーが大きいことが知られています。鶏のササミや白身魚、卵、大豆製品など、脂肪分の少ない良質なたんぱく質を意識して摂ると、カロリーの燃焼効率が上がります。減量時に「高たんぱく・低脂質」がすすめられるのはこのためです。

② よく噛んで、歯ごたえのあるものを食べる
食物繊維の豊富な全粒粉のパンや、かための野菜・果物など、歯ごたえのあるものをよく噛んで食べると、消化に時間とエネルギーがかかり、食事誘発性熱産生が高まります。よく噛むことは満腹感を得やすくし、食べ過ぎ防止にもつながる一石二鳥の習慣です。

③ 朝食をとる・温かいものを摂る
エネルギー消費は朝に高く深夜に低くなるため、朝食をしっかり摂ることは代謝のスイッチを入れるのに役立ちます。温かいものや適度な香辛料は血行を促し、消費エネルギーを高める助けになります。

④ 軽い運動を習慣にする
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を20〜30分行うだけでも、食事誘発性熱産生や活動代謝が高まります。エレベーターより階段を使う、一駅歩くなど、日常の中で体を動かす機会を増やしましょう。

このように、特別なことをしなくても、日常生活の中のちょっとした工夫の積み重ねで、基礎代謝をアップさせ、太りにくく痩せやすい体をつくっていくことができます。極端な制限に頼らず、無理なく続けられる習慣を選ぶことが、何より成功への近道です。

まとめ

基礎代謝は総消費エネルギーの約6割を占め、加齢による筋肉量の低下で下がっていきます。運動不足や極端な食事制限は筋肉を減らして代謝をさらに下げるので逆効果。基礎代謝を保つには、筋トレで筋肉量を維持し、たんぱく質をしっかり摂る・よく噛む・朝食をとる・軽い運動を習慣にすることが有効です。炭水化物は悪者ではなく、食べ過ぎないことが大切。無理なく続けて、太りにくい体をつくりましょう。

参考文献・出典

※本記事は一般的な健康・栄養情報です。持病のある方や極端な食事制限を検討している方は、医師・管理栄養士にご相談ください。

編集長