生活習慣病は、かつて『成人病』と呼ばれていた時期がありました。しかし、成人病は必ずしも「成人」と定義される人だけが発症するとは限らない(子どもにも同じような症状が増えてきた)ことなどから、1996年に『生活習慣病』という呼び名へと改められました。これは、加齢のせいにするのではなく、生活習慣という要素に着目し、予防に重点を置くための名称変更でした。
この『生活習慣病』になる原因は、大きく3つに分けられます。
これらの要因が複雑に関連し合って、生活習慣病は発症します。注目すべきは、1と2を個人でコントロールするのは難しい一方、3の「生活習慣要因」は、自分の努力で改善できるという点です。だからこそ、生活習慣病は「予防できる病気」といわれるのです。
成人病が『生活習慣病』と呼ばれるようになった頃から、『生活習慣にもっと着目し、子どもの頃から良い生活習慣を確立し、青年期・中高年期に生活習慣を見直して、病気の発症を防ごう』という考え方(一次予防)が強まりました。
なお、生活習慣病は「生活習慣が原因で起こる病気の総称」であって、病気そのものの名前ではありません。それでは、生活習慣病にはどのような種類があるのでしょうか。関連する生活習慣ごとに、代表的な病気を分類してみましょう。
このほか、がん・心疾患(狭心症・心筋梗塞)・脳血管疾患(脳梗塞・くも膜下出血)といった日本人の主要な死因も、生活習慣病に含まれます。
それでは、これらの病気にかからないために、日常生活でどんなことに気をつければよいのでしょうか。健康によい生活習慣として、古くから知られているのが、次のような行動の指針です(米国のブレスロー博士が提唱した「7つの健康習慣」などをもとにした、健康づくりの基本的な考え方です)。
日頃から定期的に運動している方なら、すでにいくつかの項目を満たしているという方も多いのではないでしょうか。しかし、生活習慣病は「運動さえすればよい」というものではありません。健康でいるためには、運動を含めたこれらの生活習慣が、バランスよく整っている必要があります。
今は健康で何の問題もないという方でも、油断して悪い生活習慣を続けていけば、いずれ『生活習慣病』を発症してしまうかもしれません。生活習慣病は、ある日突然なるのではなく、長年の習慣の積み重ねで静かに進行します。「自覚症状がないうちから備える」ことが何より大切です。あわせて、定期的な健康診断で早期に異常を見つけることも、予防の大きな柱になります。
次に、上記の5.『栄養のバランスを考えて食事をする』について、もう少し詳しく触れておきます。「栄養バランスに気をつける」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、ほんの少しの心がけで大きく改善できます。そのための4つのポイントを紹介します。
つまり、「主食・主菜・副菜」をそろえることが基本です。この4つを意識して、1日3回、規則正しく、ゆっくり、おいしく、楽しく食べるよう心がけましょう。塩分や動物性脂肪のとりすぎ、糖質のとりすぎには注意しつつ、極端に何かを抜くのではなく「バランスよく」が合言葉です。これくらいなら、食習慣の見直しも決して不可能ではないはずです。食習慣の改善と適度な運動を、できることから少しずつ続けていきましょう。
生活習慣病(1996年に成人病から改称)は、食習慣・運動・喫煙・飲酒などの習慣が関わる病気の総称で、糖尿病・肥満・脂質異常症・がん・心疾患・脳血管疾患などが含まれます。原因の「生活習慣要因」は自分で改善できるのが特徴。予防には、適度な運動・バランスの良い食事・禁煙・節酒・十分な睡眠が基本です。食事は「主食・主菜・副菜+乳製品・果物」を意識し、健診も活用して、できることから続けましょう。
※本記事は一般的な健康情報です。すでに持病のある方、健診で指摘を受けた方は、自己判断せず医師や管理栄養士にご相談ください。