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「運動さえすれば痩せる」と思われがちですが、実は運動だけで体重を落とすのは、思った以上に難しいのです。食事の量をそのままにして運動を足すだけでは、体重はなかなか減りませんし、場合によっては一時的に増えることすらあります。
ただし、体重が減らないからといって、すぐ運動をやめるのは早計です。自分では気づかないうちに、体内では少しずつ脂肪が減り、筋肉量が増えて、体は引き締まり始めているかもしれません。
運動だけで痩せにくい最大の理由は、運動による消費カロリーが、思っているより小さいことです。例えば30分ジョギングしても消費は200〜300kcal程度で、菓子パン1個ほどにしかなりません。これに対し、食事で摂るカロリーを少し見直すほうが、収支の改善は簡単です。だからこそ、ダイエットは食事の管理を中心に据え、運動を並行して行うのが基本になります。「運動したからご褒美に」と食べる量が増えてしまうと、収支がプラスになって逆効果です。
とはいえ、運動が無意味なわけでは決してありません。運動には、脂肪(特に内臓脂肪)を減らす、筋肉の減少を防ぐ、血糖や血圧を整える、リバウンドしにくくする、といった、体重計の数字には表れない大切なメリットがたくさんあります。体重だけで一喜一憂せず、体脂肪率や見た目・サイズの変化も目安にしながら、食事と運動を両輪で続けていきましょう。なお、極端な食事制限は筋肉まで落として痩せにくくするので避け、たんぱく質をしっかり摂ることが大切です。
はい、あります。ダイエットの理想は、何もしなくても多くのカロリーを消費する「痩せやすい体」をつくることです。何もしなくても消費されるカロリーを基礎代謝といい、筋肉量はこの基礎代謝を支える要素の一つです。筋肉が多い体ほど、消費カロリーが増え、太りにくい体に近づきます。
ただし、ここで一つ、正確に知っておきたいことがあります。「筋トレで筋肉を増やせば基礎代謝が劇的に上がる」とよく言われますが、実際の効果はそこまで大きくありません。研究では、筋肉を1kg増やしても基礎代謝の増加は1日あたり十数〜数十kcal程度とされ、しかも筋肉を1kg増やすこと自体が、続けても数か月以上かかる地道な作業です。つまり、筋トレは「即効で代謝を爆上げする魔法」ではなく、長期的に痩せやすい土台をつくり、ダイエット中の筋肉減少を防ぐもの、と捉えるのが正確です。
とはいえ、筋トレの価値は基礎代謝だけではありません。筋肉を維持・強化することで、有酸素運動の脂肪燃焼を支え、体を引き締めてメリハリのある見た目をつくり、リバウンドを防ぎます。コツは、胸・太もも・背中・お尻といった大きな筋肉を中心に鍛えること。効率よく筋肉量を保て、消費エネルギーも増やしやすくなります。筋トレ(無酸素運動)と有酸素運動、そして食事管理を組み合わせるのが、ダイエット成功の王道です。
おそらく、汗による水分量の変化が原因です。家庭用の体脂肪計の多くはインピーダンス法という方式で、体に微弱な電流を流し、その電気の通りにくさ(電気抵抗)から体脂肪率を推定しています(脂肪は電気を通しにくく、水分の多い筋肉は通しやすい性質を利用しています)。
運動をすると汗をかいて体の水分量が減るため、電気の通り方が変わり、見かけ上、体脂肪率が低く表示されることがあります。しかし、これはあくまで数字の上での変動にすぎません。たった一回の運動で体脂肪が3〜4%も減ることは、実際にはありえません。運動前後で「体脂肪が数%落ちた!」と喜ぶのは、残念ながらぬか喜びなのです。逆に、水分の状態によっては運動後に高く出ることもあります。
体脂肪計を正しく使うには、毎回できるだけ同じ条件で測ることが大切です。インピーダンス法の体脂肪計(タニタ社製など)の主な使用上の注意は次のとおりです。
体脂肪率は一回の数字に振り回されず、毎日同じ時間帯・同じ条件で測り、1〜2週間単位の「傾向」で見るのがおすすめです。
これは、それぞれの動作に関わる筋肉の大きさ・数が違うためで、自然なことです。
インターナルローテーション(肩の内旋動作)に関わる筋肉には、肩甲下筋のほか、大胸筋・広背筋・大円筋などがあります。一方、エクスターナルローテーション(肩の外旋動作)に関わるのは、主に棘下筋・小円筋です。お分かりのとおり、内旋には大胸筋や広背筋といった大きく強い筋肉が動員されるため、内旋動作のほうが外旋動作より強い力を発揮できるのです。だから同じ重量でも、外旋のほうが重く感じられます。
なお、同じ外旋でも、肩甲骨を内側に寄せる(内転させる)動きを伴うタイプで行うと、僧帽筋中部・菱形筋・肩甲挙筋などが加わるため、もう少し大きな重量を扱えるようになります(厳密には純粋な外旋動作とは言えませんが)。それでも、内旋動作ほど重い重量を扱うことは難しいでしょう。ローテーターカフ(棘下筋・小円筋など)を鍛える外旋運動は、重さを求めるより、軽い重量で丁寧に行い、肩の安定性とけが予防を目的とするのが適切です。
おっしゃるとおりです。トレーニングを安全で効果的なものにするには、トレーニングの原理・原則を踏まえることが欠かせません。なかでも、プログラムを作るうえでとくに重要なのが「特異性の原則」です。
特異性の原則は、別名「SAIDの原則」(Specific Adaptation to Imposed Demands)とも呼ばれ、「体は、課せられた要求に対して特異的に適応する」というものです。言い換えれば、「課せられていない要求に対しては適応しない」ということです。つまり、行ったトレーニングの内容に応じた能力が伸びる、という考え方です。
初心者によくある誤解の一つに、「ウエイトトレーニングさえやれば、筋力・筋肥大・瞬発力・筋持久力のすべてが同時に養える」というものがあります。まったくの間違いではありませんが、トレーニングの効果は、普段行っている内容を強く反映します。筋肥大を狙うトレーニングをすれば筋肉は大きくなり、筋力を狙うトレーニングをすれば筋力が伸びる、という具合です。
「では、筋肥大のトレーニングをすれば筋力も伸びるのでは?」と思うかもしれません。確かに、筋肥大トレーニングでも筋力はある程度伸びます。しかし、その効果は、筋力向上を直接狙ったトレーニング(高重量・低回数など)を行った場合に比べると、はるかに小さいのです。だからこそ、自分の目的(筋肥大・筋力・持久力・ダイエットなど)を明確にし、それに合った重量・回数・セット数を選ぶことが、遠回りを避ける近道になります。
運動しても痩せないのは、運動の消費カロリーが意外と小さいためで、食べる量がそのままだと体重は減りにくいもの。ダイエットは食事管理を中心に、運動を併用するのが基本です。筋トレは即効で代謝を激増させるものではありませんが、痩せやすい土台づくりと筋肉維持に有効。体脂肪計の数値は汗で変動するので一回に一喜一憂せず傾向で見ましょう。トレーニングは目的に合った方法を選ぶ(特異性の原則)ことも大切です。
※本記事は一般的な健康・運動情報です。持病のある方や体調に不安のある方は、運動・食事の変更前に医師にご相談ください。