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これはレッグカールでよくある悩みで、原因の多くは「足首の向き(フォーム)」にあります。仕組みを理解すれば、もも裏にしっかり効かせられるようになります。順に説明します。
ももの裏にはハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の総称)と呼ばれる筋肉があります。
ハムストリングスはいわゆる二関節筋と呼ばれる筋肉に分類されます。
つまり二つの関節をまたいで付着している筋肉ということです。
それ故に、膝を曲げる、お尻をぐっと引き上げる(股関節を伸ばす)という二つの動きを行うことができるのです。
これが単関節筋(例えばヒラメ筋など)になると、一つの関節だけをまたぐため、関節を近づけ合うという単純な動きしかできません。レッグカールはハムストリングスを鍛える種目なのですが、フォームによっては、このときふくらはぎの筋肉もかなり使ってしまうことがあります。
ふくらはぎには下腿三頭筋(ヒラメ筋、腓腹筋の総称)と呼ばれる筋肉があります。同じ下腿三頭筋でも、ヒラメ筋は単関節筋、腓腹筋は二関節筋に分類されます。つまり腓腹筋は、足首を伸ばす(解剖学的には底屈)動きと、膝を曲げる(屈曲)動きという、二つの働きを持っているのです。レッグカールは膝を曲げる種目なので、膝の屈曲に関わる腓腹筋も少なからず使われる、というわけです。
では、どうすればふくらはぎではなくもも裏に効かせられるのか。ポイントは足首を「背屈」させることです。レッグカール中に足首を底屈させた(つま先を伸ばした)状態で行うと、腓腹筋が収縮しやすくなり、必要以上にふくらはぎが緊張してしまいます。逆に、足首を背屈させる(つま先を下腿部=すねの方へ引き寄せる)と、腓腹筋の関与が減り、ハムストリングスに刺激を集中させやすくなります。つま先を「立てる」イメージで動作すると覚えるとよいでしょう。
その他にも、もも裏に効かせるコツがあります。膝を曲げたところで1秒ほど止めて、戻すときも勢いに任せずゆっくり動かすこと、膝を伸ばし切らず常にハムストリングスにテンションを保つこと、重量を上げすぎて反動を使わないことなどです。それでもふくらはぎがつったり痛んだりする場合は、無理をせず重量を落とし、フォームを優先して見直しましょう。
この現象は、運動を始めた当初によく見られるもので、心配いりません。これまでウエイトトレーニングをしていなかった人が始めると、比較的短期間で筋肉の発達がみられます。一方、脂肪を落とすには時間がかかるため、筋肉が増えた分だけ一時的に体重が増えることがあるのです。筋肉は脂肪より密度が高い(同じ体積でも重い)ため、見た目が引き締まっても体重計の数字は増えることがあります。
ウエイトトレーニングで筋肉量を増やすことができれば、運動時はもちろん、運動していないときでさえ自然に多くのカロリーを消費しやすい身体になります。ですから、今は体重の数字を気にしすぎず、トレーニングを続けると良いでしょう。やがて脂肪も落ち、ボディラインも整ってくるはずです。体重よりも、体脂肪率や見た目・サイズの変化を目安にすることをおすすめします。
また、「筋肉でゴツゴツしてしまうのでは」と心配する女性も多いですが、筋肉が大きく発達するかどうかは男性ホルモン(テストステロン)の量に大きく左右されます。女性は男性に比べてこのホルモンが少ないため、通常のトレーニングで男性のように筋肉が太くゴツゴツと発達する可能性は極めて低いです。安心してトレーニングに取り組んでください。
そもそも、二の腕だけ・下半身だけといった「部分痩せ」は可能なのでしょうか。結論からいうと、特定の部位の脂肪だけを狙って落とすことは基本的にできません。
よくある誤解の一つに、「二の腕やお腹の脂肪をとるには、その部分のウエイトトレーニングをすると効果的」というものがあります。一見もっともらしいのですが、筋肉と脂肪は反応の仕方がまったく異なります。筋肉は鍛えた部分が局所的に反応するのに対し、脂肪は全身から少しずつ減っていくのです。
例えばお腹の筋肉を鍛えたい場合は、腹筋運動などでその部分を動かせば筋肉に効きます(筋肉は鍛えたい部分を動かすのが原則)。しかし脂肪についてはこの原則は当てはまりません。脂肪を減らすには、全身運動である有酸素運動(エアロビックエクササイズ)を行う必要があります。ある部分の脂肪だけを重点的に落とすことはできない、というのは多くの研究で示されています。(部分痩せが可能とする説もありますが、まだ科学的根拠は十分でなく、現時点では「脂肪は全身から落ちる」という考え方が定説です)
もう一つ、脂肪を減らすことについてよくある誤解が、「脂肪を減らすには低強度の運動が良い」というものです。これは正しい面もありますが、低ければ低いほど良いというわけではありません。脂肪を効率よく減らすには、ある程度の運動強度が必要で、自分の体力に合わせて少しずつ強度を上げていくことが大切です。なお、有酸素運動の3条件は「大きな筋群を使うこと」「継続的であること」「リズミカルであること」です。たとえ運動強度が高くても、この3条件を満たしていれば有酸素運動になります。
毎日頑張ってトレーニングしている方であれば、一般の人より体力がついている可能性が高く、今までのプログラムが物足りなくなっているのかもしれません。可能であれば、より運動強度の高いプログラムに参加したり、エアロバイクやランニングなどで自分の有酸素運動の強度を少し上げてみたりすると良いでしょう。あわせて、筋トレで筋肉量を維持・向上させると基礎代謝が上がり、脂肪が落ちやすい身体づくりにつながります。
補足として、女性は女性ホルモンの影響で皮下に脂肪が蓄積しやすい傾向があります。この皮下脂肪は重力の影響を受けるため、二の腕や下半身がたるんで見えやすく、いわゆる「洋ナシ型体型」と呼ばれます。ただし、これは体質的な傾向であり、有酸素運動と筋トレ、バランスの良い食事を続けることで、少しずつ全身的に改善していけます。
平衡性(バランス感覚)をつかさどるのは、主として三半規管、体性感覚、視覚の3つです。しかし、これらの感覚だけで片足立ちができるわけではありません。全体重を片足で支えるには、当然、それを支える筋力も必要です。
それでは、どこの筋肉を鍛えれば良いのでしょうか。お尻の横(骨盤の外側)には中臀筋(ちゅうでんきん)と呼ばれる筋肉があります。この筋肉は腸骨稜の外側面から大腿骨の大転子の外側面に付着しており、股関節の外転(脚を外側に開く動き)を担うほか、立位姿勢を安定させる重要な役割を持っています。つまり、この筋肉が衰えると、いくら感覚が研ぎ澄まされていても、片足でしっかり立つことが難しくなるのです。
ですから、アブダクターマシン(股関節外転マシン)やサイドレッグレイズなどで中臀筋を鍛えることが、バランス改善には重要です。ちなみに、中臀筋などの筋力が衰えて、片足立ちのときに骨盤が支えられず傾いてしまう現象をトレンデレンブルグ徴候といいます。あわせて、内ももの内転筋群や体幹の筋肉を鍛えることや、片足立ちの練習そのものも、バランス能力の向上に役立ちます。ふらつきが強い、転びやすいといった場合は、念のため医療機関に相談すると安心です。
鍛えている筋肉を意識すること(いわゆるマインドマッスルコネクション)は、トレーニング効果を高めるうえで役立ちます。腕・腹・脚など自分の目で見て確認できる部位は比較的意識しやすく、運動中に使っている部位を手で触れながら行う「マニュアルコンタクト」を取り入れると、さらに意識しやすくなります。
一方、胸や背中など自分では見えにくい・触れにくい部位は、トレーニングパートナーに軽く触れてもらうと意識しやすくなります。こうした「意識する練習」を繰り返すうちに、やがて触れなくても、その筋肉が働いている感覚をつかめるようになっていきます。鏡を使ってフォームと動いている筋肉を確認するのも有効です。まずは軽い重量で、対象の筋肉が伸び縮みする感覚を丁寧に味わうところから始めてみましょう。
レッグカールでもも裏よりふくらはぎが疲れるのは、膝の屈曲に関わる腓腹筋が働いているため。足首を背屈(つま先をすね側へ)させ、ゆっくり動かすとハムストリングスに集中できます。また、部分痩せはできず脂肪は全身から落ちること、女性は通常ゴツゴツにはならないこと、バランスには中臀筋が重要なことも押さえておきましょう。痛みやふらつきが強いときは無理せず専門家に相談を。
※本記事は一般的なトレーニング情報です。痛みや体調不良がある場合、持病のある方は、運動前に専門家や医療機関にご相談ください。