【Q&A】筋肉痛が翌日や2日後に起こるなど個人差があるのはなぜ?理由をわかりやすく解説

Q.筋肉痛が翌日に起こる場合、あるいは2日後に起こる場合というように個人差があるのはなぜですか?

運動後しばらくしてから現れる筋肉痛を、医学的には遅発性筋痛(DOMS:Delayed Onset Muscle Soreness)と呼びます。慣れない運動や、いつもより強い負荷をかけた後に、数時間〜数日かけて出てくる筋肉の痛みのことです。この「いつ痛みが出るか」に個人差があるのには、いくつか理由があります。

筋線維に生じた微細なダメージが痛みとして知覚されるまでの過程には個人差があります。
一般に、年齢が高くなるほど、また運動不足の人ほど、痛みの知覚が遅れる傾向があるといわれます。

DOMSは、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する動作(伸張性収縮/エキセントリック収縮。例えばダンベルを下ろす動作や、坂を下る動作など)で特に起こりやすく、筋線維や結合組織の微細な損傷と、それに伴う炎症反応が主な原因と考えられています。かつては「筋肉痛は乳酸がたまるせい」とよく言われましたが、これは現在では否定されており、乳酸が直接の原因ではないことが分かっています。

この損傷から炎症が広がり、痛みを感じる物質が作られ、それが神経を刺激して「痛み」として知覚されるまでには、いくつもの段階があります。この一連のプロセスにかかる時間が人によって違うため、翌日に痛む人もいれば、2日後にピークがくる人もいるのです。一般的には、運動の6〜24時間後に痛みが出始め、24〜72時間後にピークを迎え、5〜7日ほどで自然に治まります。

個人差を生む要因としては、年齢(加齢で回復や知覚が遅れがち)、運動習慣(普段運動しない人ほど損傷が大きく出やすい)、運動の種類や強度、筋肉の部位、体質などが挙げられます。なお、「若い人は翌日、年配の人は数日後に筋肉痛が出る」と俗に言われることがありますが、これも個人差の範囲で、年齢だけで一律に決まるわけではありません。痛みが極端に強い、1週間以上引かない、腫れや発熱を伴うといった場合は、ただの筋肉痛ではなく肉離れなどのケガの可能性もあるので、医療機関で相談すると安心です。

筋肉痛が翌日や2日後に出る個人差の理由を解説するQ&A

Q.運動実施後、血圧を測定したら値が安静時より下がってしまいました。

運動を中止して数分経つと、心臓から送り出される血液量(心拍出量)は平常時に近づいていきますが、運動で拡張した末梢の血管はしばらく広がったままです。そのため、一時的に安静時よりも最高血圧(収縮期血圧)が低くなることがあります。これは「運動後低血圧」と呼ばれる現象で、ごく日常的に起こることなので、基本的には過度に心配する必要はありません。

ただし、血圧が下がりすぎると、めまいや立ちくらみ、ふらつきが起こることがあります。これを防ぐためにも、運動の最後は急に止まらず、軽い運動やストレッチで体を徐々に落ち着かせるクールダウンを少し多めに行うと良いでしょう。運動直後に急に座り込んだり、熱いお風呂に入ったりするのも血圧変動を招きやすいので避けましょう。症状が強い・繰り返す場合は、医療機関に相談してください。

Q.女性がウエイトトレーニングを行うと筋肉がゴツゴツしませんか?

結論から言うと、その心配はほとんどいりません。筋肉が大きく発達するかどうかは、男性ホルモン(テストステロンなど)の量に大きく左右されます。女性は男性に比べてこのホルモンの分泌量が少ないため、男性ホルモンの投与でも受けない限り、通常のトレーニングで男性のように筋肉がゴツゴツと発達する可能性は極めて低いのです。

むしろ、女性がウエイトトレーニングを行うと、筋肉量が適度に増えて基礎代謝が上がり、引き締まったメリハリのある体づくりや、姿勢の改善、冷え・むくみの対策につながります。「太くなる」のではなく「引き締まる」とイメージして、安心して取り組んでください。トレーニング後に一時的に筋肉が張って太く見えることがありますが、これはパンプアップという一時的な現象で、時間が経てば元に戻ります。

Q.運動は一日にどのくらい行うのがいいのでしょうか?

運動を始めた当初は、1日あたり100kcal程度の消費を目安にし、慣れて運動能力を高めていく段階では、男性は1日300kcal、女性は200kcal程度を目安にすると良いとされています(厚生労働省の運動指針などで示されてきた考え方です)。

とはいえ、毎回きっちり消費カロリーのノルマを計算するのは大変で長続きしません。最初は「まず10分動く」、慣れたら「30分動く」というように、時間で設定する方が続けやすいでしょう。ちなみに、よく目標にされる『1日1万歩』は、消費カロリーでいうとおよそ300kcalに相当します。ただし、1万歩はあくまで一つの目安で、近年は歩数だけでなく「速歩き(中強度の運動)を少し混ぜる」ことの効果も重視されています。歩数や時間にこだわりすぎず、まずは今より少し体を動かすことを習慣にし、無理なく継続することが何より大切です。持病のある方や運動に不安のある方は、強度を上げる前に医師に相談すると安心です。

まとめ

筋肉痛(遅発性筋痛=DOMS)が翌日に出る人と2日後に出る人がいるのは、筋線維の微細な損傷から炎症が起き、痛みとして感じるまでの過程にかかる時間が、年齢・運動習慣・体質などで異なるためです(乳酸が原因という説は現在は否定されています)。あわせて、運動後に血圧が一時的に下がるのは正常な反応でクールダウンが有効なこと、女性の筋トレは「太く」より「引き締め」になること、運動はまず時間で設定して継続することも押さえておきましょう。

参考文献・出典

※本記事は一般的な健康・運動情報です。痛みが強い・長引く場合や、持病のある方は、医療機関や専門家にご相談ください。

KindleBook

canvas
previous arrow
next arrow

姉妹サイト

ページ上部へ戻る
error: Content is protected !!