筋肥大を目的とした場合、どのような筋力トレーニングの方が良いのでしょうか?

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Q.筋肥大を目的とした場合、どのような筋力トレーニングの方が良いのでしょうか?

いろいろなサイトの「まずはじめに神経系を鍛えろ」とはどの程度のレベルでの神経系トレーニングのことをいっているのでしょうか?
比較的軽いウエイト・トレーニングでも初心者の方は普通のトレーニングを行っただけでもある程度なら神経系のトレーニングにはなっているのですよ。
経験的にご存知だと思いますが、トレーニングをはじめて間もないころ、さほど筋肉が肥大していないにも関わらず、使用する重量が飛躍的に増大しますよね?
それは神経系のレベルが以前のレベルより上がったからなのです(初心者の方がトレーニングを行うとまず、神経系の働きがよくなり筋線維が肥大する前に筋力があがるのです)

しかし、自分たちのいう神経系の運動とはこういうレベルの話ではありません。
極端なことをいえば生きるか死ぬかというレベルのものです。
果たして初心者の方が真の神経系のエクササイズができるものなのでしょうか?

勿論できるわけがありません(本人ができているつもりでも全然できていないということは先ほどいいました)
仮に神経系に作用するだけの重量が扱えたとして、安全にそれを実行することができるものでしょうか?
これもできるわけがありません。
神経系のトレーニングと筋肉を肥大させるトレーニングではその使用する重量、回数、セット、インターバルは異なります。
ですから、筋肉を肥大させたいのであれば筋肉を肥大させるような方法を用いなければなりません。

Q.筋肉を発達させるためには一つの筋肉に対して何セット行うのが良いのでしょうか?

心理的限界、生理的限界という言葉をご存知でしょうか。
生理的限界というのは人間が本来もっている潜在的な能力(ここでは筋力のこと)の限界値をいいます。
しかし、この能力は一般的な身体の仕組みとして、全てが使われているわけではありません。
即ち、当の本人が最大筋力を発揮しているつもりでも神経系の防衛機構の働きによって抑制されてしまい、その一部の能力しか使えないでいるのです。
定期的にウエイト・トレーニングをしている人でさえも生理的限界の70%に相当する筋力しか発揮できていないといわれています。
これがいわゆる心理的限界と呼ばれるものです。
すなわち我々が最大筋力だと思っている部分は『心理的な抑制がかかってしまった一番低いレベルの筋力発揮』とになるのです。
生理的限界と心理的限界の差には個人差があり、パワーリフティング、ウエイトリフティングなどの競技を行っている方では、心理的限界が生理的限界の85%~90%にも達するといわれています。
つまりこの差が筋力差を生むのです。
ドリアンイエーツという、元ミスターオリンピア(ボディビルの世界の頂点に立ち、君臨すること実に6回)がヘビィデューティートレーニング(創始者はマイクメンツァー)を用いていたというのはあまりにも有名な話なのですが、このヘビィデューティートレーニングというのは低頻度、高強度、低ボリュームで実施するというものです。
具体的にいうとウォーミングアップを数セット行ったら(もちろんウォームアップセットで疲労してしまうような反復回数に設定してはいけません)
メイン1セットのみで一つの筋肉を鍛えるというものです。
この方法が世に紹介されるやいなや、皆、こぞってこの方法を用いてトレーニングを行ったのですが、あまり目を見張るような成果はあげられなかったのです。
それはなぜか?それは実施した皆が生理的限界と心理的限界の差が大きかったからです。
つまり、自分では精一杯行っているつもりでも心理的な作用が働いて力を出し切ることができないのです。
勿論、一部、ヘビィデューティートレーニングで目覚しい効果を上げた方もいますが、その方は普段からヘビーにトレーニングを実施しており、尚且つ、トレーニング継続期間が長かったため心理的限界と生理的限界の差が少なかったからなのです。
ちょこちょこっとトレーニングをしている程度では心理的限界と生理的限界の差は決して埋まりはしません。
先にも述べたようにパワーリフティング、ウエイトリフティングを行っている選手でさえ85%~90%程度なのですから。
ここまで説明でお判りになったと思いますが、1セットでも効果が最大限に高まる方は確かに存在します、しかし、大抵の方は1セットでは強度も量も足りないのです。
だから数セットあるいはそれ以上実施するのです。
実験の被験者はどのような方なのでしょうか?
同一人物で、おなじ条件で行ったわけではありませんよね?
国籍も違うだろうし、被験者の神経系の発達具合も違うはずです。また何人の被験者を使ってそのような結論を出したのでしょうか?
1セットで行った方が効果的であるとか、4セット行った方が効果的であるとは一口にはいえないのです。

Q.バルクアップ種目と、筋肉の仕上げ用に使われる種目とではバルクアップ種目の方が筋力アップの効果は高いのでしょうか。

結論からいうとそのとおりです。
『バルクアップ種目』『仕上げ種目』は正式にはそれぞれ『コンパウンド種目』『アイソレーション種目』と呼びます。
名称どおりコンパウンド種目は実施の際、複合的に様々な筋肉が動因されます。
スクワットで言えば大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス(大腿ニ頭筋、半腱様筋、半膜様筋)などが主動筋となります(勿論、上肢、体幹部の筋肉なども動因されますが)
それに対しアイソレーション種目のレッグエクステンションは大腿四頭筋のみ使用されます。(厳密にいうと大腿四頭筋だけではありません)
筋出力を高める要素には、

運動単位の動員
インパルスの発火頻度の増大
があげられます。
筋肉は筋線維と呼ばれる細くて長い細胞からできていて、これが興奮すると筋収縮が発生します。
このとき筋線維に収縮命令を出しているのが神経細胞です。
1個の神経細胞が興奮し、そしてそれが支配している全ての筋線維(1個の神経細胞とそれが支配する数本から数千本の筋線維をまとめて運動単位と呼び、これが筋活動の機能的な単位となります)が同時に興奮することで筋収縮が生じるのです。
このとき収縮に関わる神経細胞と筋線維の数が多ければ多いほど(運動単位の動員)大きな筋出力が生じるようになるのです。
この神経細胞と筋線維数の増加には神経インパルスの発火頻度が大きく関与しています。(脳から神経、神経から筋線維に『運動せよ』という伝達命令はインパルスと呼ばれ、単位時間あたりの命令回数を発火頻度といいます)
つまり、発火頻度が多ければ多いほど大きな筋出力が生じるのです。
コンパウンド種目、アイソレーション種目、はたしてどちらの種目の方がより発火頻度(大脳の興奮)を高めることができるのでしょうか?
当然、より多くの筋肉が動因され、高重量を扱うことのできるコンパウンド種目の方が圧倒的に発火頻度が高いのです。
アイソレーション種目では大脳の興奮が高まるほどの重量は扱うことはできません。(しかしコンパウンド種目を用いていても大脳が最大限に興奮するとは限りません。
やはり、コンパウンド種目で、且つヘビーウエイトを用いる必要があります)
ゆえにバルクアップ種目の方が筋力アップの効果は高いといえるのです。

Q.ウエイトトレーニングの時の呼吸は鼻で呼吸するのでしょうか。それとも口で呼吸するのでしょうか。

呼吸法は様々ありますが、基本的には呼吸は力を入れる時に息を吐き、力を抜くときに息を吸うようにします。
ウエイトトレーニングを行うときに呼吸を止めて行っている人がいますが危険なのでやめましょう。
強い力を発揮するときには、声門を閉じて呼吸を止め、額に青筋を立てて力みがちになりますが、このような状態では血圧が急激に上昇してしまいます。
これが俗にいう『バルサルバ・マニューバ』と呼ばれる現象です。アメリカのある運動生理学博士が行った、『レッグプレスを呼吸を止めて行った場合に血圧がどこまで上昇するか』という実験では、480/350mmhgといったものすごい値が出たと報告されています。
ウエイトトレーニングの動作中の呼吸は、極力この現象が起こらぬように行うことが重要です。
鼻で呼吸するか、それとも口からするのかは結論から言えばどちらでも良いと思います。
自然に呼吸がしやすい方で実施する方が良いのではないでしょうか?
しかし、日常生活を営む上では鼻呼吸の方が良いとされています。
なぜなら鼻には吸気に含まれるホコリや細菌を取り除いたり浄化したりして体内に入らないようにする働きがあるからです。
しかし、トレーニングなどでは(特にヘビーウエイトの場合)瞬時に腹圧を高めなければならない場面などもあるので、口呼吸で行った方が有利な場合があります。
やはり、色々、試してみて自分にとって一番やりやすい方法で行ってみてはいかがでしょうか?

Q.ゴムチューブを利用した大臀筋を鍛える方法を紹介してほしいのですが...

それでは今回、『ヒップエクステンション』という種目を紹介したいと思います。
四つんばいになり右手でゴムチューブの片側を持ちます。途中、右膝でゴムチューブを固定し、ゴムチューブのもう片側を左足に固定します。
左足を伸ばしながら、足を床から持ち上げます。(無理に足を持ち上げると腰椎に負担が掛かってしまうので気をつけてください)
以後、これらの動作を繰り返します。(運動動作が完全に終了するまでは膝を床面に触れないよう慎重に動作を繰り返します。)
お尻の筋肉とは一般的に大臀筋を指します。
大臀筋はハの字についている筋肉なので足を持ち上げる際、その流れに沿って足を若干外側に広げながら持ち上げると効果的だと思います。
また、大臀筋は股関節の伸展動作及び股関節の外旋動作を司っている筋肉でもあるので足を持ち上げる際、つま先を外側に広げながら行うと効果的だと思います。
大臀筋を鍛える際、『股関節を外旋させる』『ハの字に足を広げる』というのは他の種目においても同じです。(股関節を伸展させるということは当然のこととして...)
大臀筋を最大収縮させるのにはとても有効な動きです。

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運営者情報


当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
フィットネスクラブ、体育施設、大学などでトレーナーとして18年間活動してましたが、約10年前にカイロプラクターとして第二の人生を歩み出しました。
そして2016年4月に第三の人生を歩み出しました。

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