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- 正しく理解する必要あり!!医薬品と健康食品の違い
高齢化社会の到来に伴って『いつまでも若くみられたい』『いつまでも誰の世話になることなく健康でいたい』というニーズは年を追うごとにますます高まりを見せてきています。
また、ライフスタイルも多様化してきていて、健康食品を積極的に日々の生活に摂り入れるという方も多くなりました。こうした背景にはドラッグストアやコンビニエンスストアなどで手軽に健康食品が購入できるようになったということも影響しています。
しかし、これら、健康食品の使用方法などによっては却って健康を害してしまうこともあるということはご存知でしょうか?
健康被害を未然に防ぐためにも、まずは医薬品と健康食品の違いを理解して、更に健康食品の用法、用量を守ることがトラブルを避けるためにはとても重要となります。
医薬品と健康食品の違い
医薬品は臨床試験など厳しい試験や検査により、その有効性が認められたものだけが一般の方が使える医薬品となります。
ご存知の通り、医薬品は医師による処方が必ず必要となります。
医師は医薬品の効果と副作用を正しく見極めた上で、適切な組み合わせと容量を処方し、また、それらは厳密に管理されています。
医薬品は病気の症状を緩和し、治療することを目的として服用するもので期間や用量を指定されて利用するものです。
一方、健康食品は病気を治すことを目的としていません。
なんとなく効きそうといったイメージが先行して、効果などを全く理解しないまま過剰に摂取してしまっている方は多いのではないでしょうか。
健康食品に対する知識がないまま使用し続けることで却って身体に悪影響を及ぼす可能性があるので用法、用量などをしっかりと理解しておきたいところです。
健康食品は医薬品のように厳しい審査やその製造方法を保証する仕組みがありません。
なかには効果について科学的な根拠が全くなかったり、副作用について言及していなかったりと悪質なものも多数あります。
このような事態を背景にして、消費者庁から健康食品を分類し、消費者の便宜を図る機能性表示食品の制度が導入されました。
消費者庁が提唱している機能性表示食品の制度では、一定の審査のもとで認められる『特定保険食品(いわゆるトクホ)』と、届出のみで機能を表示できる『栄養機能食品』の2つに大きく分けることができます。
特定保険食品と栄養機能食品の違い
特定保険食品(いわゆるトクホ)は消費者庁が安全性と有効性について一定基準を満たしたものです。
特定保健食品はCMや広告などで、『お腹の調子を整える製品です』などといったように効能を標榜(ひょうぼう)することが許可されています。
一方、栄養機能食品は、製品の科学的な根拠を示す論文の提出と、届け出のみで一歩進んだ表示をすることができることから多くの企業が申請をしている現状があります。(これらは消費者庁が運営する公式ホームページに掲載されており確認することができます)
何にせよ従来の安全性や有効性が明確に示されないまま販売されている健康食品と比べたら信頼性が大幅に向上しているのは確かのようです。
このように最低限、医薬品と健康食品、特定保険食品と栄養機能食品の違いを理解しておきたいところです。
特定保険食品、栄養機能食品と言えど、摂取には注意する必要あり
健康食品だとしても複数の製品を一緒にとり続けることで特定の成分だけが過剰摂取となってしまうことがあります。
特に医師の診断を受けるような病気をもち、薬を処方されているような方は健康食品と言えど最大限に注意を払う必要があります。
健康食品に配合されている成分が、処方される薬の働きを阻害、あるいは強調させてしまう恐れもあるからです。
原則として、薬を処方されている方は健康食品の利用を止めることが望ましいと思います。
最低でも医師や薬剤師の方には使用している全ての健康食品の種類を伝え、相談することを強く推奨致します。
健康食品はあくまでも食事の補助で、食事の代わりになるといった類のものではありません。
あくまでも健康増進のためのツールであるということを認識し、病気の治療を目的としているものではないと理解する必要があると思います。
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