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膝の痛み

膝関節周辺の痛みというと、若年層というより中高年層の悩みというイメージがあるかもしれません。
事実、40〜50歳を超えると『変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)』と呼ばれる膝関節の痛みを発症する方が多くなります。
変形性膝関節症とは何かしらの原因で文字通り、膝関節が変形してしまった傷病のことです。
一般的に変形性膝関節症は男性より女性の方に多くみられます。(女性ホルモンの関係)

その他にも膝関節の痛みの原因になるものとして、『リウマチ』『痛風』『事故による外傷』などが考えられます。
ときにこれらが原因で『変形性膝関節症』を誘発してしまうこともあります。

若年層に見られる膝関節の痛み

一方、若年層でも膝関節の痛みに悩まされている方は多いようです。
しかし、上記で紹介したような中高年齢の方に多く見れられるような傷病によるものではなく、別の原因で膝関節を痛めてしまっているのです。
以下、若年層に多く見られる膝関節のトラブルです。

  1. 膝蓋大腿関節症
  2. 膝蓋骨不安定症
  3. 膝蓋軟骨軟化症
  4. オスグッドシュラッター病
  5. ジャンパーズニー
  1. 膝蓋大腿関節症(しつがいだいたいかんせつしょう)
    膝蓋大腿関節症は関節を構成する骨の軟骨がすり減ることで、それによって生じたカスや骨のかけらが周囲の組織を刺激し、炎症が起きてしまった疾患のことを言います。
    ときにはその部分の骨が棘(トゲ)のようになってしまい(骨棘(こっきょく)と言います)、そのことで更にその周囲の組織を傷つけるようになります。
    膝蓋大腿関節症は加齢により生じることが多いのですが、若年層であっても膝関節を酷使しすぎれば膝蓋大腿関節症が生じてしまうことがあります。
  2. 膝蓋骨不安定症(しつがいこつふあんていしょう)
    膝蓋骨不安定症は、何かしらの原因により膝蓋骨(お皿)が不安定な状態になってしまった状態のことを言います。
    原因の多くは大腿四頭筋のうち、内側広筋、外側広筋の筋力バランスが崩れてしまうことで発症するケースが多いようです。
    一般に膝が外側に引っ張られることが多いので、日常生活や運動のちょっとした動作で膝蓋骨が外側に脱臼してしまうことがあります。
    これを『膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)』と言います。
    一度、脱臼が起こると不安定性が増すので些細なことでも膝蓋骨が外れるようになります。
    このように日常的に脱臼をくりかえす症状を『反復性膝蓋骨脱臼』と言います。
  3. 膝蓋軟骨軟化症(しつがいなんこつなんかしょう)
    膝蓋骨は大腿四頭筋腱に付着し、膝蓋靭帯を介して脛骨粗面に付着します。
    大腿部の前面の筋肉、大腿四頭筋大腿直筋内側広筋外側広筋中間広筋の総称)が収縮すると、膝蓋骨を通じて膝蓋腱が引っ張られるので、結果的に膝関節を伸展させることができます。
    この膝蓋骨の裏側には膝蓋軟骨(しつがいなんこつ)と呼ばれる軟骨組織があるのですが、この軟骨が存在することで滑らかに膝蓋骨を動かすことができるのです。
    しかし、膝を深く曲げる動作を繰り返し行いすぎると膝蓋軟骨自体に強い圧迫が生じ、それによりが膝蓋軟骨が磨耗してしまい、膝を滑らかに動かすどころか、膝を僅かに曲げただけでも膝が痛むようになります。
    これが膝蓋軟骨軟化症と呼ばれる症状です。
  4. オスグッドシュラッター病
    オスグッドシュラッター病は膝蓋腱の脛骨付着部での骨端病のひとつで、発育期の10〜15歳頃に発病します。
    大腿部前面にある巨大な筋肉、大腿四頭筋の腱(大腿四頭筋腱)は膝蓋骨(いわゆる膝のお皿と呼ばれるところ)に付着し、膝蓋靭帯を経由して脛骨粗面(けいこつそめん:膝蓋靱帯がついているすねの上半部)につながります。
    しかし、発育期の頃に何かしらの原因で大腿四頭筋の伸張力(牽引力)が高まると脛骨粗面に負荷がかかりすぎ、骨化していない成長軟骨帯の一部が浮いてしまい、痛みが生じるようになります。
    更に悪化すると完全に靭帯が骨から剥離してしまい、膝を曲げると強い痛みを生じるようになり、膝関節を屈曲させることが出来なくなってしまいます。
  5. ジャンパーズニー
    ジャンパーズニーはその名称からもお解りいただけると思いますが、バレーボールやバスケットボールなど、ジャンプを繰り返すスポーツで多くみられる外傷です。
    日々、ジャンプをして着地するということを繰り返し行うことで『膝蓋骨(しつがいこつ)』周辺に強い痛みが出るようになります。
    膝蓋骨の上に傷みがある場合は『大腿四頭筋腱付着部炎(だいたいしとうきんけんふちゃくぶえん)』と呼ばれ、膝蓋骨の下に傷みがある場合は膝蓋腱炎(しつがいけんえん)と呼ばれます。
    何れにせよジャンパーズニーは膝蓋骨の上下に痛みを感じ、圧痛、腫れなどの炎症が現れます。

このように若年層に見られる膝のトラブルの多くはスポーツなどで膝を酷使し発症するケースが多いようです。
部活や大会に向けて熱心に活動するあまり、知らず知らずのうちにオーバーワークになってしまったという方は実に多く見られます。
多少、膝の痛みがあるくらいでは休めないといった状況を作り出しているのがそれらの症状を生み出す土俵になっているのかもしれません。
このために痛めている本人よりも周りの先生や指導者、保護者が配慮する必要があると思います。

膝関節を痛めてしまったらまずは安静にすること

膝の痛み

膝関節を痛めてしまったら、まずは安静にし、腫脹があるようなら患部を冷やすことが何よりも大切になります。(この際、患部を心臓より高く上げるのも有効です)
場合によってはテーピングなどで痛めている箇所を補強することも必要です。
そして、早急に整形外科に受診するようにしてください。
このようなことにならないためにも日頃から運動前のウォーミングアップを欠かさず行うようにしましょう。
また、運動後には柔軟性を向上させるためのスタティックストレッチも欠かさず入念に行うことも大切になります。
特に大腿四頭筋の柔軟性を高めることは膝のトラブルを避けるためにも必ずやらなければならない部位と言えます。
完全に膝のトラブルを防ぐのは難しくてもこれらを日頃意識して行うことでかなりの確率で回避することができるはずです。
特にサッカーやラグビー、アメフトといった、人と人とが激しくぶつかりあうコンタクトスポーツを行なっている方は日頃からより気をつける必要があります。

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運営者情報


当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
現在はフリーランスで活動していて主に健康や運動に関する情報を発信しています。

公式サイト:
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