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四十肩、五十肩の症状が沈静化し、肩が日常生活に支障のない程度にまで回復したら(回復期)、その次はもっと積極的に肩を鍛える必要があります。
実は肩の安定化を図るためには前回のコラムで紹介した『コノリー体操』や『壁伝い体操』だけでは不十分で、更に次の段階にまですすめる必要があるのです。
ご存知の方も多いと思いますが、筋肉は表層部と深層部の二層に分かれ、特に関節の安定性を図るためには深層部の筋肉を鍛えることがとても重要だと言われています。

深層部の筋肉は俗に『インナーマッスル』と呼ばれ筋肉の深い位置に存在します。
それに対し表層部の筋肉は『アウターマッスル』といいます。(一般に我々がいう筋肉はこの『アウターマッスル』を指してる場合が多いようです)

いわゆる肩関節は分類上、股関節と同じ球関節と呼ばれる関節構造をしています。
球関節は関節窩と呼ばれている凹状の関節面に凸状の関節頭が中に収まるような形で関節を形成していますが、股関節の関節窩は肩関節のそれに比べ、深いくぼみになっているため安定力があります。(反面、股関節のほうが関節の動く範囲が狭い)

肩関節の構造(インピンジメント症候群)

肩関節の構造(インピンジメント症候群)

しかし、肩関節の関節窩は股関節よりも浅いので、広い角度の運動ができる反面、不安定になりやすく、また脱臼しやすいという特徴があります。
上記の理由により肩関節の安定化を図るのであれば肩関節の『インナーマッスル』、俗にいう『ローテーターカフ(回旋筋腱板)』を鍛える必要があるのです。

ローテーターカフとは棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の総称した呼び名で腕を様々な方向に動かすだけでなく、肩と上腕骨を結びつける役割も担っています。ある意味、靭帯のような働きを持っているのがローテーターカフなのです。
このローテーターカフが不安定になることで四十肩をはじめとする肩関節の様々な障害が発症するようになります。
因みに通常のウエイトトレーニングでアウターマッスルを鍛えることはできても肩関節のインナーマッスル(ローテーターカフ)を鍛えることはほぼ不可能です。
なので、ローテーターカフを鍛えるにはわれわれが通常行うウエイトトレーニングではなく、よりスペシフィック(特異的)なエクササイズを行う必要があります。
今回のコラムではローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)のエクササイズをご紹介したいと思います。

エンプティカンエクササイズ

エンプティカンエクササイズは主に棘上筋を鍛えるエクササイズです。四十肩、五十肩になってしまう方の多くは棘上筋の働きが弱化してしまっていることが多いようです。
棘上筋が弱化してしまうと手を真横に挙げるときに棘上筋より三角筋や僧帽筋が働き過ぎてしまいこれが発端で四十肩、五十肩の原因につながることがあります。

エンプティカンエクササイズ(写真1)ファーストポジション

エンプティカンエクササイズ (写真2)セカンドポジション

1. 足幅を肩幅程度に広げます。
2. セラバンドの端を足で踏みつけ固定し、もう片方を握ります。
3. 肩が挙がらないようにセラバンドを側方にひきあげます。(40~50°くらいまで)
4. 運動中は終始親指が下を向くように心掛けます。
5. 以後、これらの動作を必要回数行います。

エクスターナルローテーション

エクスターナルローテーションは主に棘下筋、小円筋を鍛えるエクササイズです。
四十肩、五十肩になる方の多くは肩と上腕骨を結びつけている筋力が弱くなってる方が多いのですが、特にこの結びつきを強めている筋肉が棘下筋、小円筋です。

エクスターナルローテーション (写真1)ファーストポジション

エクスターナルローテーション (写真2)セカンドポジション

1. セラバンドを柱などに結びます。このときできるだけセラバンドは自分の肘の高さに結びつけるようにします。
2. セラバンドの端を握り、腕を体幹に固定し、肘を90°に曲げます。
3. 肘の角度を90°に保ちながら腕を外側に捻じるような動作を行います。
4. 以後、これらの動作を必要回数行います。

インターナルローテーション

インターナルローテーションは主に肩甲下筋を鍛えるエクササイズです。
肩甲下筋はローテーターカフの一種ですが、先に述べた棘上筋、棘下筋、小円筋ほど弱化することもほとんどないのでこの種目を行う必要はあまりないかもしれません。

インターナルローテーション (写真1)ファーストポジション

インターナルローテーション (写真2)セカンドポジション

1. セラバンドを柱などに結び付けます。このときできるだけセラバンドは自分の肘の高さに結びつけるようにします。
2. セラバンドの端を握り、上腕を体幹部に固定し、肘を90°に曲げます。
3. 肘の角度を90°に保ちながら腕を内側に捻じるような動作を行います。
4. 以後、これらの動作を必要回数行います。

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運営者情報


当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
フィットネスクラブ、体育施設、大学などでトレーナーとして18年間活動してましたが、約10年前にカイロプラクターとして第二の人生を歩み出しました。
そして2016年4月に第三の人生を歩み出しました。

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